
無電柱化について
無電柱化は、「防災」「安全・快適」「景観・観光」の観点から推進しています。
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「防災」・・・大規模災害(地震、竜巻、台風等)が起きた際に、電柱等が倒壊することによる道路の寸断を防止します。
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「安全・快適」・・・無電柱化により歩道の有効幅員を広げることで、通行空間の安全性・快適性を確保します。
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「景観・観光」・・・景観の阻害要因となる電柱・電線をなくし、良好な景観を形成します。

日本は無電柱化について後進国であるといえます。
これから少しずつ改善される兆しにはありますが、ロンドンやパリは既に無電柱化率を100%、日本の近隣の地域である香港や台北、シンガポールでは90%~100%の高い水準を誇っており、それに比べると東京23区は8%、大阪市は6%と日本がいかに無電柱化率かが低いかがわかります。
日本は無電柱化について後進国であるといえます。
一方、世界水準からするととても低い無電柱化率の日本ですが、都道府県別で調べてみると東京都では最も無電柱化率が高く、次に高いのは兵庫県です。ちなみに兵庫県の無電柱化率が高い理由の一つに無電柱化率日本一の芦屋市があるからです。
最も低いのは茨城県で1%にも達していません。このように日本は世界で見ても国内で見ても無電柱化が遅れているのです。地方に無電柱化が行われていない理由として、予算が組めないということが挙げられますが、地域経済の活性化の観点からも喫緊の課題ではないでしょうか。


今度は日本の中で無電柱化が最も進んでいる東京都を見てみると、約9割の道路を占めている市区町村道の無電柱化率はたったの2%で身近な生活道路での無電柱化はほとんど行われていません。実際に「無電柱化」という言葉自体は聞いたことがあっても、実感がない人が大方を占めると思います。
これには様々な要因(技術的な難しさや工事の協力が得られない等)がありますが、いざ災害が起きた時にあなたの家に電柱が倒れてくる可能性があることを考えると楽観視できない問題であります。
無電柱化の推進
①防災・強靱化目的 市街地の緊急輸送道路など道路の閉塞防止を目的とする区間は、占用者が 一者で電線共同溝方式が 困難な区間を除き道路管理者が主体的に実施する。 長期停電や通信障害の防止を目的とする区間、占用者が一者で電線共同溝 方式が困難な区間は電線管理者が主体的に実施する。 上記が重複する区間は道路管理者、電線管理者が連携して実施する。
②交通安全、景観形成・観光振興目的 安全・円滑な交通確保を目的とする区間、景観形成・観光振興を目的とす る区間は道路管理者、地方公共団体等が主体的に実施する。

